第一原発放射性物質飛散グラフを作って

<2011年3月15日福島第一原発放射性物質飛散グラフを作って>

放射性物質の挙動と福島第一原発の放射性物質放出について

郡山、白河について

2011年7月31日の読売新聞に掲載されている放射能の広がり図(*1)を見ると15日の状況が一目でわかる。
主要なルートは福島第一原発から飯舘村>福島市から南下し二本松市>郡山市>那須市>日光市へのものである。このルートの放射性物質の出所は、2号機か4号機またはその両方と考えられるが、特定できない。私がWebサイトから頂いたデータを時間軸に沿って、放射性物質をプロットした図を作成しそれをよく観ると、飯舘、福島ルートははっきり確認できるが、郡山、白河での放射線量が測定された時間が理解できない。
放射線量の値は「ありうると思われる」が、その値が検出された時間が、理解できないのである。
なぜなら、飯舘の値が20μSv/hに急上昇したのが16時ごろ(福島は17時30分ごろ=距離が15Km先になっているので妥当と思われる)であるのに対し、福島第一原発からの距離が直線で結んでも、飯舘(40km)と比べて郡山で20Kmも遠い60km、白河では倍の80Km離れているにもかかわらず、この2地点では、飯舘よりも約1時間早く放射性物質が検出されてる。
早川氏のルートで考えれば、福島よりずっと遅い時間に検出されなければならないはずである。
福島第一原発から郡山へは阿武隈山脈(地)の最高峰大滝根山(1,192m)、尖盛(922m),桧山(992m)を越える必要がある。
「kayamasa12345.web.fc2.com/tozan/ootakine/」ブログによると、大滝根山が放射線をブロックしているのがわかるが、112号線を通って郡山へ抜けたかとも考えられる。しかし距離を考慮すれば、無理な話である。
しかも、さらに理解を困難にしていることは、郡山より20Km遠い白河が、郡山より約30分早く放射性物質が到達していることである。
この状態になるには、3月15日に福島第一原発上空にはいろいろな方向に向けて、いろいろな速度の「特別な風」が吹いていなければならないことになる。
郡山と白河のデータの日付け、特に時間については、、再三確認したが私の調査の手違いではないことを記しておく。(県7方部環境放射能測定結果=暫定値)pref.fukushima.jp/i/7houbu0311-0331.pdfから引用。
(*1)群馬大学教育学部 早川由紀夫教授(火山学)作製図

写真

いわき市の放射線量について
いわきでは3月15日0時から放射性物質の飛来が確認されている。これをどう解釈するかは福島第一原発の状況をどれだけ詳しく認識するかにかかっていると思われる。私の情報収集の力が弱いことが考えられるが、この現象を説明するデータを手に入れることができない。早川氏の図ではいわきルートは3月15日太平洋側を南下するものがあるがデータが少ないためこれには触れず、NHKテレビ放映の「福島原発情報3/16」のデータ3地点について計算してみた。
3月15日データとして
04:00 いわき市 23.72μSv/h
06:00 北茨城市  5.1972μSv/h
09:00 宇都宮市  1.3272μSv/h
が与えられている。(その他3地点は計算しない)
福島第一原発から上記3地点の距離を測ると
福島第一原発-いわき市  43Km
福島第一原発-北茨城市  80Km
福島第一原発-宇都宮市 140Km
である。 いわき市<−>北茨城市間は37Kmで、この距離を放射性物質は2時間かけて移動したから、これを2で割って1時間あたりの移動距離18.5Kmを得る。
時間で表すと
福島第一原発-いわき市  2.3時間
福島第一原発-北茨城市  4.3時間
福島第一原発-宇都宮市  7.6時間
である。 このことから推測すると福島第一原発では、15日午前4時の2時間20分前頃、すなわち1時半ごろ放射性物質の大量放出があったことになる。しかし、このデータは確認できない。(もちろん報道もされていないと思われる)
風について計算すると、5.1m/s北風である。

新宿(東京都)放射線量について
早川氏図には3月15日ルートと3月21日海岸ルートの2ルートが書かれている。この二つのルートの違いは何かを調べてみた。 15日ルートでの新宿の線量値は、
15日 0.809μSv/h
16日 0.161μSv/h
17日 0.0562μSv/h
18日〜20日 0.05μSv/h
と事故前の平常値に近い値になっている。
21日ルートでの新宿の線量値は、
21日午後4時から0.125μSv/hと上昇。
22日 0.138μSv/h
23日 0.146μSv/h
24日 0.136μSv/h
25日 0.127μSv/h
26日 0.120μSv/h
と続き、4月に入って線量値が0.099μSv/hと低下傾向を示してきたが、事故前の平常値0.04μSv/hに下がることはなくなった。(2014年の現在の値は事故前の値に戻っている。しかし、ホットスポットという線量値が高いエリアがあらゆる地域に存在することとなった。この場所がどこなのか特定できない(事実上)という問題を含んでいる。そして、その放射能は人体にどのように影響するのかという問題を残している。
この現象は何を物語っているのか推測すると、3月20日以降福島第一原発である一定量の放射性物質が安定して放出されていた(検討)ということであろう。その影響がある程度定着したために2014年の現在に至るも、福島原発事故前の状態に戻れない国土(東京以西については検討していない)になったのである。

写真

上記2011年3月15日グラフの目盛について μSv/h単位であるが、1F正門の値は目盛値を100倍すること。途中一部途切れているのは、データの発表がないため。

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