事故経過

<事故経過>

簡単に事故の推移を見ておこう。必要に応じて他号機についても記載した。 読売新聞の記事が主体であるが、それ以外のときはその都度新聞社名を記載した。

3月11日 14:46 地震発生 三陸沖 M8.8(後日M9.0に訂正) 1〜3号機 緊急停止 15:30 4号機 SBO,SFP冷却停止(*1)
(*1)SBO ステーション ブラック アウト =全交流電源喪失事故と呼んでいる。SFP 使用済み核燃料貯蔵プールのこと。普通プールと呼んでいる。

3月12日 15:36 1号機 水素爆発 20:20 消火系 海水注入開始

3月13日 09:20 3号機ベント  09:20 2号機ベント 

3月14日
04:08 4号機SFP 84℃に上昇。この事について15日夕刊で、「プール水位低下でむき出しになった燃料の被覆管と蒸気が反応し、水素が発生して、爆発火災に至った」(京都大学原子炉実験所=今中哲二助教)と報じた。
05:20 3号機再ベント
11:02 3号機水素爆発

 

3月15日
06:10 2号機爆発音(原子力・安全保安院)
  06:14 4号機音がして一部破損
06:56 4号機建屋の上部が変形、3階北西コーナー付近。
09:38 4階付近で火災発生、使用済核燃料プール近く。1度目。
この事態に対して、
10:01 経済産業省 消火を米軍に依頼
10:59 福島第一原発オフサイトセンタに対し、避難命令を発出。(第二原発、県庁へ分散避難)
11:00頃 自然鎮火した。(使用済み核燃料)プールには使用済み核燃料棒783体が保管されていた。
11:01 菅首相 半径20〜30Km圏内(13万6千人)屋内退避を求める。
12:07 東京電力 4号機の消火活動に米軍が当たっていると発表。(朝日新聞)
12:29 鎮火確認(外部から)
12:38 東京電力 自衛隊と米軍に消火活動を要請。
13:13 経済産業大臣 東電に対し、原子炉等規制法により福島第一原発4号機の燃料プールの消火に努めるよう要請。(再臨界の防止に努めること)
13:15 東京電力 4号機の消火活動に米軍が当たっていると発表。
18:28 4号機建屋北西側の上部側壁に8メートル四方の穴が二箇所開いているのを確認。

3月17日付け朝刊 この日、「建屋側壁が大破しているのを確認」と報じているが、写真は掲載されていない。

この情報以外、建屋の破損情報は発表されていない。 米軍にまで消火を要請した、この動きを見ると、4号機の危機的状況になんとしても対処しなければならないということがわかる。しかし、事故当時のメディアの報道では4号機の状態が大きく取り上げられた形跡はない。なぜなのか一つの大きな謎である。米軍=軍隊が消火に当たる事態とはどういう状態かは考えつかないが、4号機では普通では起こりえない何らかの(一般国民に知られたくない)危機的事態が生じていたと考えられる。それも今になってみれば、あれほど慌てなくてもよかったと、その筋は反省しているのかもしれない。   また、以上のようなあわただしい動きを見せたが、特に進展があったとは思われない。翌16日早朝に、経済産業省の西山英彦審議官談話として、『(4号機燃料プールは)確実に沸騰している』と朝日新聞は伝えた。

3月16日   4号機は再び火災発生。
05:45 建屋火災(2度目)
06:20 東電 地元富岡消防署に通報。隊員17人、消防車4台。
09:35 屋根、痛みは見えるが骨組み状態にはなっていない。「デジタルグローブ社写真」(読売新聞17日付朝刊写真より)
この時点で4号機の破損状態は写真(*2)の状態になっていたと考えられる。このことを証拠付ける情報はないが。
12:45 東電 一度目の火災の鎮火を確認していなかったことを明らかにする。社員が2回消防に通報したが、(連絡が)繋がらなかったため放置していた。
16:30頃 3号機への空中からの放水のため、放射線量確認のため飛ばしたヘリコプターから写真を撮影した。このとき撮影された写真が18日朝刊に南東側(燃料プール側)から見たものが掲載されている。この一枚では4号機の破損の複雑さはわからない。
16:30頃 09:35に屋根にあったコンクリートが、この時点で喪失している。
下記のasahi.comサイトの動画と原子力規制委員会(第二回事故分析検討会=資料2−1)から、屋根のコンクリートが喪失していることがわかる。  ◆サイト名 asahi.com/special/10005/TKY201103170518.html の 「動画」東京電力社員が3月16日午後に撮影した福島第一原子力発電所(3)=東電提供の記事中に「16日午後4時ごろヘリコプターで空から撮影した」と書かれている。 この09:35〜16:30頃の間に4号機屋根に残っていたコンクリートが喪失した。これについては「4号機のこわれ方屋根喪失」を参照のこと。
写真(*2)

写真

(注)4号機写真は少ないが、他号機の写真も多いとはいえない。なぜか時間が経過しても、デジタルグローブ社の衛星写真を多用しているように感じる。しかも3月26日夕刊の写真にデジタルグローブ社の18日午前撮影のものを使っている。新聞社の良識を疑いたくなるが、自衛隊、東電が撮影したものは制限でもされていたのか。

3月17日 読売新聞朝刊1面 4号機について紙面の大半を割いている。
しかし、記事の最後で「福島市の放射線500倍前後で推移」タイトルには、・・・同原発2号機の爆発があった15日の午後4時にになって急激に増え始め・・と4号機には触れていない。
警視庁の機動隊員が高圧放水車で、4号機に放水するイメージ図が掲載されている。
09:48〜自衛隊ヘリコプター3号機に放水。4回に渡って7.5トン。(4号機にも1回)
アメリカエネルギー省専門家派遣。放射線量の測定。

3月18日 4号機評価(定期検査中)
燃料棒 1,331本
使用済み核燃料貯蔵プール 水が蒸発している。しかし、16日に自衛隊ヘリコプターが燃料棒が見えないほど水が残っていることを確認。
9時35分から午後(16:32?)
この時のヘリコプターから撮影した映像には、4号機屋根のコンクリートはなくなっていて鉄筋の骨組みのみになっていることがわかる。
この時間内に4号機屋根は崩落したことになる。

◆←前のページ 次のページ→◆
←戻る