GHQ共産党弾圧

GHQ共産党弾圧

本格的レッド・パージが始動する

<GHQ マッカーサー元帥の日本共産党への弾圧指令>

《1950年5月3日 憲法記念3周年記念日に
 「マッカーサー元帥声明」(要点)》

 一、他国におけると同様、日本でも一部少数の者がその自由と特権を悪用して自由を破壊しようとして常に圧迫を加えている。

 一、この少数者は戦争による困窮状態の未回復に乗じて国民の警戒心をマヒさせ、さきの戦争よりもっと大きな破滅に導こうとしている。彼らはもはや合法の仮面すら捨てて、日本を他国の政治支配下に置くための条件を作り出そうとしている。

 一、かれら、即ち共産党はいまや公然と国際的略奪勢力の手先となり、ある外国の権力政策、帝国主義的目的及び国際的破壊的宣伝を遂行する役割を引受けている。

 一、このことは共産党が今後これ以上その破壊しようとしている国家及び法律の恩恵と保護を受ける権利があるかどうかの問題を提起する。さらに同党の活動をこれ以上憲法で認められた政治運動と見なすべきか否かの疑問も生じこの場合「あらかじめ戒むるはあらかじめ備うるに等し」という格言がこの問題に対処すべき態度を適切に表現している。

 一、共産党は高度の中央集権的支配調整をうけた政策、戦術を行使して近代文明を守る精神的要素を減殺しようとする。

 一、日本の当面する問題はこの反社会的勢力をどのような方法で国内的に処理し、個人の自由を妨げることなくして国家の福祉を危うくする自由の濫用を阻止するかということである。これは全自由民の側からいえば、いかに基本的人権がそれ自体を破壊する具となることなく侵害されずに行使できるかということである。    

 一、この種の攻略の破壊的潜在性に対して公共の福祉を守るために断固たる措置をとる必要を予測させるような事件があった場合、日本国民が憲法の尊厳を失墜させることなく叡智と沈着と正義を以ってこれに対処することを信ずる。

《1950年6月6日 日本共産党中央委の全員追放指令(要旨)》

 日本国民がポツダム宣言に基づいて負っている義務を果たすよう日本国民を援助するのは占領軍の根本目的である。その日本国民の義務のうち最も重大なものは、日本に平和と安全保障と正義の新しい秩序を建設することである。この目的のために、日本政府はポツダム宣言中で特に「日本国民中の民主主義的傾向の強化をはばむべての障害を除去すること」を要求されている。

 この措置(追放)が適用される範囲は主としてその地位と影響力とから見て、他民族の征服と搾取に日本を導いた全体主義的政策に対して責任を追うべき地位にある人々に限られてきた。 最近にいたり、日本の政治には新しく右に劣らず不吉な勢力が生まれた。

 (一部省略)彼らの目的がもしも達成されたならば日本を今度の戦争よりももっと悪い災害に陥れることは間違いない。彼らの法律を無視する扇動をこのまま放置するということはいかに初期の段階にあるとはいえ、連合国の政策目的と意図を直接否定し、(一部略)日本民族の破滅を招く危険があるのである。したがって私は・・・日本共産党中央委員全員を公職から追放し、私が1946年1月4日付で公布した、禁止、制限、責任に関する指令(SCAPIN548号ならびに550号)とその付帯事項を彼らに適用するために必要な行政措置をとることを指令す。
中央委員24名の名前を列記

《1950年6月7日 「アカハタ」編集部全員の追放を指令》

〈・・・新聞検閲制は徐々に解除され二年前に検閲は最終的に停止され・・・〉米国の新聞協会の綱領を手本として作られた原則と倫理綱領に軍事的安全に必要な最低限の制限を補足した新聞綱領を守る義務が課せられた。日本の新聞全体としてこの要請に見事に反応し、・・・外国のジャーナリストからきわめて高い評価の言葉を受けるほどであった。

 ”しかし顕著な例外として共産党機関紙アカハタがある。この新聞は相当期間中共産党内部のもっとも過激な不法分子の送話管の役割を演じてきており、官憲に対する反抗をけしかけ、経済復興の進展を破壊し、社会不安と大衆の暴力を生ぜしめるために無責任な感情に対する勝手で虐待に満ち、扇動的、反抗的な呼びかけを記事欄と社説欄に満載してきた。”

 是正措置として一つは発行を停止二つは再び事前検閲制度を課すがあるが、この二つのコースは日本における新聞の自由発展を指導してきた大乗的な哲学を侵犯するものだから私にとって好ましくない。他の措置が効果をあげないことがわかった場合のみ課せられるべきである。》  として、アカハタ編集政策について責任を分担する、次の人物(17名の編集者)の名前を1950年6月6日付の追放指令に追加した。1950年6月26日 「アカハタ」の30日間発行停止を指令

 6月7日の措置後 《それによって作られた新しい指導部を通じて「アカハタ」が比較的穏健な方向に転換し、真理を報道して無法状態や暴力への激越な訴えを避けるように適当な考慮を払うようになることを希望したためであった。しかし、その後の同紙を検討した結果、このような希望が実現しなかったことが明らかになった。さらに最近号で朝鮮の事態を論議するのに、真実を曲げた。このことは同紙が日本の政党の合法的な機関紙ではなくむしろ日本人の間に、この場合は特に多くの韓国人の間に公安と福利を害し、人心の破壊を目的とした悪意と虚偽と激越な宣伝をまき散らそうとする外国の破壊的陰謀の道具であるという証拠を示した。このような扇動的行為は平和的な民主社会においては許し得ないものである。》として30日間の発行停止を指令した。

《1950年7月18日 「アカハタ」と後継紙の無期限発禁を指令》

 前回指示以来 〈私が6月26日付、貴下宛書簡で、共産主義者の虚構、扇動的宣伝活動を阻止するよう指示して以来、明らかに日本共産党と一体たる国際勢力は民主社会の平和維持と法規の優越とに対する陰険な脅迫を開始し、暴力によって自由を抑圧せんとする目的を持って到る所の自由国民に危険を感ぜしめるに至った。かかる状態の下では、日本にあって少数のものが公共報道の機関を自由かつ無制限に使用することは言論の自由という考えに反するものである。彼らに言論の自由を許可することは、公共責任に忠実な自由な日本新聞界の大部分のものを危険に陥れ一般国民の福祉を危うくするにすぎない。

 現在自由世界の諸勢力が戦っている大きな闘争には、あらゆる分野のものが忠実にそれぞれの責任を分担しなければならぬ。しかも公共報道の機関は最も大きな責任を分担しているのである。真実の伝達を確保する全責任がそこにあり、真実にもとづいてこそ世論は消息に通じまた啓発されるのである。

歴史は自由なる言論がこの責任を遂行しなかった場合には必ず自らの死滅を招いたことを記している。  私は共産党の宣伝が日本の信頼すべき市民に破壊的影響を与えるとは思わない。日本国民が権利と正義の本義に徹し共産党の偽善の仮面を看破するだけの能力があることはこれまで十分立証して来ている。しかしながら今日までの諸事件は共産主義が公共の報道機関を利用して破壊的暴力的綱領を宣伝し、無責任、不法の少数分子を扇動して法に背き秩序をみだし、公共の福祉を損なわしめる危険が明白なことを警告している。

 それゆえ日本において共産主義が言論の自由を濫用して不法な扇動を続ける限り、公共報道の自由を彼らに使用させることは公共の利益のため拒否されねばならぬ。このため私は日本政府がさきに私の書簡において申し入れた主旨に沿って強力にその義務を履行し、アカハタ及び日本において共産主義の扇動的宣伝を行おうとする、その後継紙ならびにその同類の発行を無期限に停止する措置をとるよう指令する。

 (注)1950年6月6日 日本共産党中央委の全員追放指令(要旨)以降は[吉田茂=マッカーサー往復書簡集 袖井林二郎著 講談社」からの引用である。

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